猛烈な暑さに襲われる日本の夏。災害級の暑さとも報道されています。
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熱中症を避けるためにもエアコンの冷房を使いたいですね。しかし、最高気温が高くなる日ほどエアコンの冷房が効かなくなるような気がします・・・。故障でしょうか?以下に解説します。
最高気温が高くなるほどエアコンが効かなくなる?
猛暑の時期になると、テレビのニュースでも熱中症で搬送される人が増えることを繰り返し報道していますので、エアコンの冷房を使って、熱中症にならないように注意している人も多いです。
ところがエアコンの機種、設置状況、住居の状況などによっては、最高気温が30℃台後半なるとエアコンの効きが悪くなることがあります。そんな時ほど「エアコンの冷房が必要なのに!」といった悲鳴が聞こえてきそうです。
一般の家庭用エアコンは、ヒートポンプ式という仕組みで部屋の温度を下げています。この方式ではエアコンの室内機を設置している部屋から「熱」を取り出し、屋外に設置してある室外機に運び、そこで熱を屋外の空気に渡します。これにより室内を冷やすことができます。
熱は、温度の高い方から低い方へ移動する性質があります。それは温度差が大きいほど効率良く移ります。室外機では、室内から運んできた熱を外の空気に渡す時に温度差が必要で、室外機周囲の温度が高くなるほど温度差が小さくなり、効率よく熱を外へ渡せなくなります。
そのため、一般の家庭用エアコンでは冷房を使用できる温度条件が定められています。それは室内で設定できる温度だけでなく、室外機が置かれている環境の温度も重要で、取扱説明書に記載されていることが多いです。メーカーや機種で違いがありますが、一般的には43℃程度が上限温度です。
したがって、気温がこの上限温度に近くなるほどエアコンの効きが悪くなるわけです。
エアコンの室外機周辺は最高気温よりも高い?
エアコンの室外機は、住宅によってどのような場所に設置されているのかは異なっています。冷房使用時にもっとも効率が悪くなるは、室外機が直射日光の当たる場所に設置されている場合です。
多くの住宅で、エアコンの室内機を設置した位置からできるだけ近い場所に室外機を設置しますので、日中に日が当たる部屋であれば室外機にも直射日光が当たることが多いです。
炎天下の日なたと日陰の暑さを比較してみるとすぐわかるように、室外機に直射日光が当たっているとかなり高い温度になります。日陰に比べて5℃以上は高くなることも珍しくないですし、室外機が設置されている場所がコンクリートやアスファルトなどの場合はさらに高くなるでしょう。
天気予報で示される気温は、気象庁が全国の観測点で測定したもので、通常は直射日光の当たらない場所であり、コンクリートやアスファルトなどの暑くなりやすい人工物の影響を受けにくい条件下で測定しています。
したがって、最高気温が35℃ならば、エアコンが使用できる上限温度にかなり近くなり、効率が低下するのは止むを得ないわけです。最近では最高気温が40℃を超える地域もありますので、そのような場所ではエアコンの上限温度を超えてしまう可能性が非常に高くなるでしょう
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猛暑の日にエアコンの効率を上げるには?
それでも猛暑の日ほどエアコンの効率を上げて、屋内を冷やすことが熱中症予防には必要です。どうすれば良いのでしょうか?
まずすぐに実行したいのは、エアコンの室外機に日除けを付けることです。直射日光を遮れば温度上昇を抑えられますので、これは大きな効果が期待できます。
エアコンの室外機の前から風が出ますので、その部分を塞がないようにすることも大切です。
また室外機の周囲の温度も影響を与えますので、周囲に打ち水をすることも効果があります。その時に室外機内部に水をかけないように注意しましょう。
エアコンの冷房を使用する室内側もいくつかの工夫をすることで冷房の効きが良くなります。
もっとも効果が高いのは、窓に遮光性のカーテンを付けて、日光が室内に差し込まないようにすることです。これも日なたと日陰の差と同じことで、日陰にしてあげることで室温の上昇を抑えられます。それだけ太陽の光のパワーが強烈ということです。
すでに室温が高くなってしまっている状況から冷房をスタートする場合は、一度換気をして部屋の温度を下げてから冷房を使うと必要な電力量を大きく減らせます。
これらの努力をしても、エアコンから出てくる風がまったく冷えない場合は、エアコンが故障している可能性もあるでしょう。
まとめ
エアコンが猛暑の日ほど効かなくなる問題について解説しました。いくつかの工夫により、エアコンの効率を高めることができますので、電気代の節約にもつながります。お試しください。
